わたしらしさに彩りを。

日々のよしなしごとを綴ります。食べることとaikoと言葉をこよなく愛する女子大生。

京都みたいな女に生まれたかった

 

 

京都は、あざとい女だと思う。

 

 

気まぐれで自己中で、自由奔放で。

 

「風薫る五月?そんなの知らない!」とでも言わんばかりに

容赦なく日差しを照りつける。

 

人々の気力と体力をことごとく奪い、

真夏日の連続で辟易させながらあわただしく皐月を終えたかと思えば

 

息つく間もなく、

長袖でないと耐えられないような冷え込みで我々を翻弄しやがる。

もう六月、暦のうえでは立派な夏だっていうのに。

 

 

とはいえ、まあ暑くない方がやはり過ごしやすい。

肌寒ささえ感じる空気をありがたく甘受していると、

 

またもそんな我々をあざ笑うかのように、気温は突然の30℃超え。

 

むっとした熱気がアスファルトから立ち上ってはそこらじゅうにたちこめる。

 

てっぺんからは、これでもかと刺すような日差しが降り注ぐ。

 

 

もう、いい加減にしてくれ。

 

 

冬は冬で、冷凍庫の底みたいに冷え固まり、身を切るように寒いのだ。

 

 

京都嫌いになってやるぞ、と思う。きっと誰もが思う。

 

 

 

 

でも、

 

彼女は美しい。

 

 

そして、信じられないくらいの魅力を内包しているのだ。

 

 

 

どうしたって人々は、どうかひとめ見たいと思ってしまう。

 

できることなら触れて、感じて、味わいたいと切望する。

 

 

 

 

歴史を携え文化に精通し、知的な一面で魅せたかと思えば

 

最先端の流行にも敏感で、それをまたこれみよがしでなく

あたかも「わたしが発信地ですけれど」

とでも言わんばかりの自然さで身にまとう。

 

食に関してはなんでもござれ。

見つからないものなんてきっとない。

 

 

老若男女、さらには国籍すら問わず、

誰もを魅了して捉えて離さない。

 

 

京都を訪れた者はみな、口をそろえて自慢する。

 

「いいところだった」「行ってよかった」とほめそやす。

 

 

住民もまた然り。

 

それはそうであろう。世界的に名の知れたところに居を構え、

いちばん近くで魅力を享受できるのだから無理もない。

 

 

 

 

 

あざとい。

 

まったくもって、あざといのである。

 

 

 

これでもかと溢れんばかりのポテンシャル。

 

それを、決してわざとらしくなくあくまでも上品に、

したたかな計算高さをもってして振りまくところ。

 

 

媚びず尽くさず、奔放にふるまいつつも、

来るもの拒まずでみなを寛容に受け入れるところ。

 

 

けちをつけようものなら、

その堂々たる人気と否定しようのない実力で跳ね返してくるところ。

 

 

 

そして、

 

それらをわかっていてもなお、好きにさせずにはいられないところ。

 

 

わたしたちは、彼女に構わずにはいられないのだ。

 

あまりに多彩な魅力はときに妬ましくもなるけれど、

やっぱり気を惹きたくて、あわよくば受け入れてもらいたくて。

 

 

 

 

 

 

まったく恐ろしい女である。

 

 

 

 

わたしは、京都みたいな女に生まれたかった。

 

 

 

 

 

味覚障害になったら

 


味覚障害になったら、


わたしは、ぬけがらみたいになってしまうかもしれないと思った。

 

もとより、腹を満たすことの何倍も
舌で味わうことに重きを置いていて、

それゆえ、たいして大食いでもないくせに
人一倍食い意地が張っているわたし。

 


夏バテや風邪で食欲がない。


それはわかる。


しかしながらわたしの場合、

それは必ずしも「= だから食べない」には繋がらないのだ。

 


全然お腹すかないなあ…。

けど口がさみしい。なんか食べたい。

 

で、とりあえず何かしらを味わう。

(だから体調を崩したところで体重が減ることは滅多にない)

 

 


甘味も塩味も酸味も苦味もうま味も
なにもかもわからなくなってしまったらどうしよう。

 

大好きなチョコレートの味も、
ポテトチップスの人工的な塩っ気も、
きゅうっと顔が縮むようなレモンのすっぱさも、
あんまり好きじゃないピーマンの苦みも、
ほっと体がゆるむようなお出汁の味も、

 

ああ、たった一つでも欠けてほしくない。


日本に四季があるように、
味覚にもぜひとも彩りがあってほしい。

 


味をなくしたわたしの世界は色を忘れて、
きっとよそよそしくモノクロになる。

 


それほどに深刻な問題なのだ。

味わえる、って素晴らしい。

 

 


酷い鼻づまりのせいで
食べ物の味がよくわからなくってつらい現状。


もしも…って考えたらぞっとした話でした。

 

いつかのわたしへ

 

毎日を、ちょっとだけ泣きたいような気持ちで過ごしていた。

 

というのは少し嘘で、


毎日を、ちょっとずつ泣きながら過ごしていた。

 


将来への、漠然とした不安。


自分の将来なんて自分自身でつくっていくより他になくて、

誰のせいにもできないし、
なんの保証もないんだってこと

 

私立の大学に通わせてもらっているなんて、本当に贅沢な話なのに。

あんなに焦がれて憧れて、希望に満ちあふれて入学したはずだったのに。

 


わたしは一体なにがしたかったのか、

一体なにができるっていうんだって。

 


やりたいことなんて、
何一つないような気がしてきてしまって


本当にこれで良かったのか。

なにが正しくて
なにが間違っているのかもわからない。

 


でも、ここまできてしまったら、卒業後の選択肢は大きく分けてふたつしかない。

 

就職するか。

就職しないか。

 

どっちかを選んだあと、その中で何をするかはまたいろいろあるわけだけど、
まずはどっちかに決めなくちゃならない。

 


わたしは、就職する方を選ぶ。


ともかく、当面の生活は保証される。

安定を蹴ってまでやりたいことも
やれる自信も全くないから、

とりあえずは生活の安定を選ぶ。

 

 

、で?

 

と、なるわけだ。

 


生きていくためには働かなくちゃならない。

食べていくには、日々を送るには、
働かなくちゃならない。

遊びたければ、楽しいことがしたければ、
働かなくちゃいけないのだ。

 


そんなこと頭では十分理解している、けど、


しんどい思いをして就活して、就職をして、

でも多分わたしは「これがしたい!!」という仕事があるわけでもなくて、

しんどいなあと思いながら働いて、

たまに楽しいことをして、

そういうのを延々くり返して生きていくのかと思うと、とても自然な感じで軽く絶望した。

 

 

人生ってそういうものなんだなあって
いまさらすごく思った。当たり前なのに。

 

みんなそうやって生きてるのに。

そういうもんやって割り切ってるのに。

ちゃんと大人やってるのに。

 


わたしはいつまで子供みたいなことで悩んでるんやろう。

いかにも大学生って感じの悩みですか。

 

 


生きてて良かった!って瞬間とか

いま人生楽しいなあって思うときとか、

いっぱいあって、
いっぱい楽しいことをしてて、


してるくせに、

 

でもその楽しさって一時的なもので、

根本的な不安は何一つ拭えないし、
馬鹿みたいな悩みごとは何一つ解決できないから、


ふと我に返った瞬間に、何度だってまた絶望する。

ああ一生こういうののくり返しなんかなあって

 

 

いつになったら自分に満足するんやろう。


たとえすきな人と結ばれても、

もしもやりたいことで名を馳せることができたとしても、


そんな日一生来ないのかもしれないな、って
妙に醒めた頭で思う。

 

 

 

趣味みたいに悩むやん。

というか、もはや特技かもしれない。


「特技は悩むことです」

誰が友達になってくれんねん。嫌やわそんなん。

 

 

 

なにかをめちゃくちゃがんばりたくて、
いろいろ手を出してみるもののいつも自分に負けてがんばりきれなくて中途半端で、

じゃあいっそ全部投げ出してなにもしなくても許される現状を甘受すればいいものを、それができるほどの潔さもなくて、


がんばってる人を見れば見るほど苦しくなって、でも目を逸らしてしまう勇気もなくて。

 

もう全部情けないし、自分の性格で自分の首絞め続けてるやろってわかってる。


全部甘えやし言い訳やってわかってる、
変わりたいなら変わればいいのに、変わろうとしてないのは他ならぬ自分なんだってわかってる、

けど変えられなくて。

 


苦しいーーー。

しんどいよー。


いつまでも終わらない自己嫌悪に目眩すら覚える。

 

 


去年の秋頃にも同じようなことがあった。


我ながらきしょいわって思いながら毎日泣いて思いつめて、
うわもうどうしようわたし、みたいな。

 

でも、それは人に話すべきではないと思っていた。

自分で考えて、自分一人で解決しなくちゃいけないのだとなぜか思い込んでいて、

来る日も来る日も答えの出ないことを考え続けていた。

 


まあ、こんだけ頭の固い人間がそれでうまく収められるわけもなく


耐えかねて全部吐き出した、ある日。


そしたら嘘みたいにすーーーっと軽くなって

そこからスムーズに心が動き始めたことがあった。

 


そこでわたしは学んだ。


人に話せばええんや、と。

 

 


というわけでそのときの教訓を活かし、

わたしはこの馬鹿らしくて切実な悩みを人に話してみた。

 

偶然のタイミングってなんかすごいもので

ここ二週間くらい、わたしをよく知ってくれている人たちと会う機会が続けてあったから。

 

 

話したところで

「ハイ解決!」

とは勿論ならなかったけど、


自分ですらばかみたいやって思ってるのにばかにするどころか理解しようとしてくれるし
この上なくめんどくさいことを言ってるのに真剣にちゃんと聞いてくれるし

悩むのをやめなくていいと思うって言ってもらったりとかこのままの自分を認めてもらったりとか、

 

 

あーーーーー

がんばろ。って思った。

 

 

悶々とした今の心情をぶちまけたわたしを、

「若いなあ」とでも言いたげな
微笑ましげな表情で見てる両親を見て


「あんなに悩んで若かったなあ」

って、強がりでなく心底思えるような

いまの自分を心底笑えるような、

 


少なくとも今のところは、
そんな日に向けて生きていこうと思った。

 

 

 

 

どんだけ悩んでも人生は進む。

そして人生は続くんだって。

 

 

いつかのわたしへ。

 

”泣いてしまうなんて勿体ない” うっかり外で聴けないaikoのバラードを10曲厳選してみた

 

今週のお題「私の沼」

  

たぶん、はてなブログの機能を3割も使いこなせていないわたしだが、

たまにはそれっぽいタイトルで記事を書いてみようと思い立った。

 

 

わたしは、熱烈なaikoファンである。

正直、ファンという言葉はあまり使いたくない。だって、そんなもんじゃない。

 

aikoジャンキー」とはよく言ったものだと思うが、まさにその通りなのである。

彼女にはものすごい中毒性がある。いったんハマったら最後、きっともうあなたも抜け出せない。

 

今回のお題「私の沼」への参加を思いついたのも、aikoへの想いが募り募ってまさしく「沼」としか呼べない深さに到達しているからである。

 

 

わたしはこれまでにもaikoに関する記事を数回アップしたことがあるが、

いずれもaikoへの想いの丈をつらつらと書き連ねたり、歌詞を紹介したりしたものだった。

 

yukanon15.hatenablog.jp

yukanon15.hatenablog.jp

yukanon15.hatenablog.jp

 

今回、少し趣向を変えてみまして。

 

aikoはええ曲しかない……」それはもう大前提として、

中でもわたしが、「何回聴いても泣いてまうからうっかり外で聴けへん、、」

と思っているaikoバラードを10曲厳選してみました。

 

できるだけ冷静に、極力感情的にならずに(ほっといたらどこまでも高ぶるんで)、

aikoバラードの魅力をお伝えできればなと思う。

 

どれもほんっっっまにええ曲なんで、

aikoジャンキーはもとより、そうでない人にもぜひご一読いただきたい。

 

 (ちなみに、どの曲も好きすぎて順位はつけられないのでランキング形式ではありまへん。)

 

 

ではさっそく参りましょう。ドン!

 

 

 

 

1.Aka
 

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2012年6月発売のアルバム「時のシルエット」の一曲目、Aka。

 

冒頭でも述べた通り、どの曲もほんまに好きすぎて「これが一番!」っていうのはめちゃくちゃ難しいんですが、

「一番~な曲」という言い方をするならば、Akaはわたしにとって一番思い入れの深い曲です(早速主観ーーー!)。

 

というのも、

初参戦したaikoのライブの一曲目だったんですね。

つまり、人生ではじめて聴いたaikoの生歌が、Akaでした。

そりゃ思い入れも深くなるってもんです。

 

 

そんな個人的なエピソードはさておき、

 

Akaは、離れた場所で恋をしている二人の曲。

 

あなたがあたしの事をどう思っているのか

それはそれは毎日不安です

 

遠くて逢えない日があっても全てうまく行きますように

 

かつて雑誌のインタビューで「私、遠距離ダメなんです(笑)」と答えていたaikoだが、もちろん経験したことはあったに違いない。

 

祈るような思いで過ごす毎日。

 

泣いてしまうなんて勿体ない

 

 この記事のタイトルにも引用した、何度も繰り返されるこのフレーズが印象的。

 

逢えない日を重ねたあとに広がる「今だけの世界」。

 

やっと逢えた大好きな人をちゃんと目に焼き付けたい、

笑顔の自分を見てもらいたい、なのに

「泣いてしまうなんて勿体ない」。

 

なんとなく「ぼやけた向こうに見える」あなたの顔は、

泣いている「あたし」をなだめるように、優しく笑っていると思えてならない。

 

 

 

2.愛のしぐさ

 

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2005年発売の6thアルバム「夢の中のまっすぐな道」に収録されている曲。

 

 

これが好きっていう人はちょっとコアなファンかもしれないな(ファン言うんかい)。

 

愛のしぐさを一言で伝えるなら、とにかく「切ない」。

今回紹介する10曲の中でも、切な度はダントツトップやと思います。

 

歌詞や曲調もさることながら、なんといってもaikoの歌い方が、もう。

あまりにも切実で。心に刺さるみたいにして訴えかけてくる。

 

ふと道で香ってた同じ匂いにこのまま

倒れてしまいそうだった

 

「香ってた」の「た―――」がやばいです。わたしは「た―――」で泣ける。

歌いながらも、息が抜けるような。力尽きるっていったらニュアンスが変わってしまうけど、なんとも切ない抜け方をするんです。

 

ここの歌詞も、愛のしぐさの中でいちばん好き。

匂いって、五感の中で最も記憶をよみがえらせるものやと思ってる(科学的にも証明されてた気がする。知らんけど)。

 

あなたも、そんな経験ありませんか?

 

 

 

3.明日もいつも通りに

 

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同じく「夢の中のまっすぐな道」より、明日もいつも通りに。

 

 

余談ですが、「夢の中のまっすぐな道」ってタイトルがめちゃめちゃ好きです。

収録曲がタイトルになってたり(後で出てくる「秘密」とか)、曲の中でタイトルに近い歌詞が出てくる(キスの息 /「泡のような愛だった」の ” 泡のように嘘だったと消えたりしないでね ” )アルバムもあるけど、これはそうじゃなくて。

(ってさらに関係ないけど、「キスの息」が予測変換で「キスの域」って出てきて笑ったわ。どっからどこまでやねん)

 収録曲とか薄青いフェードがかったジャケットとか、そういう全部でアルバムの雰囲気ができあがってる。その雰囲気ぜんぶ含めたタイトルなんかなと。

もちろんどのアルバムもそうやろうけど、「夢の中のまっすぐな道」は特にその色が強い気がするなあ。想像をふくらませるのが楽しいです。

 

 

で、話を戻すと、

 

明日もいつも通りに は、愛のしぐさに続く切ない曲だと思ってる。切な度ランキング第2位。

 

恋人と別れたあとの曲です。

 

あたしの声はあなたには届かない

悪口叫んだとしてももう聞こえない

 

時が経って知ったでしょ?何気なく過ぎてゆく毎日に生まれてた愛情が

「つまんない」と呟いた白く煙る日々でも心の隅っこで生きてた事

 

なんとなしに曲調、歌い方ともに 愛のしぐさ に似ているところがある。

 

1番と2番はBメロで盛り上げて盛り上げて、

一瞬の空白でさらに高めた気持ちを吐き出すかのようにサビへとなだれ込む。

そこでもかなりぐっとくるのだが、対照的な2番あとの大サビがさらにこの曲の印象を強くしている。

 

間奏後、長めに取られた空白に身構えるも、

耳に入ってくるのはそっと撫でるかのように優しいピアノと控えめな歌声。

しかし次第にそれらは情感を増して熱を帯びてゆき、

同時に例えようもないくらい胸に迫りくるのだ。

 

だけど一生想うだろう 本当は大好きなの

キスする感覚を忘れても

指の間絡ませて繋いでたこの手が

大人な握手に変わっても

 

この部分こそが、明日もいつも通りに を

『明日もいつも通りに』たらしめている箇所だといっても過言ではないだろう。

 

 

 

4.微熱

 

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2016年発売の最新シングル、「恋をしたのは」のカップリング曲。

 

わたしが最近、一番かもしれないくらい好きなかもしれない曲です(曖昧すぎか)。

いや、やっぱり今いちばん好きな曲です。

 

わたしがこの曲最大の要やと思ってるのは、

二番あとの間奏に、aikoがハミングでハモるところ(3分25秒から3分30秒までの5秒間)です。

 

いや、ハミングではないんかな。

「う――うぅ―――」みたいな。(字面めっちゃ苦しそうやん。違うんですよ。)

 

そこが本当に、たまらなく美しい。

心が洗われるみたいに綺麗な音楽に、何回だって涙が溢れる。

 

あなたと手をつなぐ時はいつも

汗の星屑と心がぶつかる

 

この歌詞をはじめて目にした時、誇張なく鳥肌が立った。

汗の星屑。そんな綺麗な表現ほかにありますか?って思う。

 

1分1秒刻み

あなたを知り あたしをあげる

 

あぁ 大好きで泣けてくる

 

好きすぎて泣いてしまう感覚。幸せだけど苦しいな。

 

 

 

5.自転車

 

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Akaと同じ「時のシルエット」の、最後に収録されている曲。

 

なんとなしに、清潔な空気がはりつめた夏の早朝が思い浮かぶ。

(発売が初夏だったからかな)

 

恋人に別れを告げられたあとの曲です。

 

とはいえ、重苦しい感じは一切ない。

しずかで、丁寧で、さわやかで。

別れを告げられたという辛い現実に向き合いながらも、

「あなた」のことを心から大切に思っていて、同じように「あたし」も大切にされてきたんやなあと思わせられる、優しい曲。

 

気持ちは昨日今日 毎日変わって行く

明日あなたはあたしの事をどう思っていてくれるだろう

 

噛みしめるように何度も思う。

気持ちの境目は見えないから、いつも不安なんだろう。

 

こんなに好きな人に逢えた事はとても大きな出来事

 

たとえ離れてしまっても、そんなふうに思える人とできた恋は本当に素敵だと思う。

 

 

 

6.スター

 

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2006年発売、通算7枚目のアルバム「彼女」の収録曲。

映画「あらしのよるに」の主題歌にもなっていました。

 

素直でまっすぐな歌詞が素敵で、随所にちりばめられた言葉が本当に綺麗。

 

「心から好き」とか喜んだ顔とか

そんなものばかりで溢れます様に

 

はにかみ 吐息 唇が動いた

「明日もちゃんと傍にいて」

 

透き通る日も 曇り濁った日も

あなたに想いを焦がして

 

そして、サビの熱量がすごい。

Bメロからブレスなしでサビに入るから否応なしに高められるし、そのあとのメロディーラインがたまらなく切なくて印象的。

 

 

あと、どうしても知ってほしいことがありまして(そんなん常識やわってなったらごめんなさい)。

 

あたしが射す光のもとへと

強く手を伸ばせるのならば

 

っていうのが一番のサビ。

 

で、2番のBメロの歌詞が、

 

真っ白な世界を歩いて行こう

あなたはいつまでもあたしの光

 

 

お気づきだろうか。

 

あなたはいつまでもあたしの光

 

ということは…

 

あたしが射す光」って、

ほかでもない「あなた」のこと。

 

 

高校生の時そのリンクに気づいて、

aikoすごい…って心が震えるほど思ったのを今でも覚えてる。 

 

 

 

7.瞬き

 

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2011年発売の29thシングル、「ずっと」のカップリング曲。

 

厳選した後になって「はたしてこれはバラードなのか…?」って思ったけど、

もう決めたんで気にせず書きますね(ミディアムバラード、かな?)。

 

 

aikoらしい濃密さがぎゅっと詰まった曲。

現在は別れているものの、時系列をくるくる変えながら好きな人(好きだった人)とのことが描き出されている。

 

こんなにもこんなにも苦しくて眠れないのは

あなたを愛する証だと言い聞かせてるの

 

歌い出しから、濃い。

「愛してた証」じゃない、「愛する証」。

 

繰り返すときの中で何度もすれ違った

 

ただ過ぎる時の中でまた出逢ってしまった

 

時間を重ねても、きっと他人にはなり切れない。

つかず離れずの関係で揺れる心が垣間見える。

 

 

両手の隙間から見えた あたしを見てるあなたも

両手の隙間から見えた あたしが見てるあなたを

 

まるで間違い探しみたいだ。

たった一文字、助詞が違うだけでこんなにも変わる。

 

これだから、日本語はすごい。

これだから、aikoはすごい。

 

 

今 瞬きが始まりに変わる

 

すごく好きなフレーズです。

 

 

 

8.いつもあたしは

 

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両A面シングル「恋のスーパーボール|ホーム」のカップリング曲。

ちなみにこの画像は、関西限定版のジャケットです。

 

 

大好きな人を、このうえなくたいせつに想う気持ちを描いた一曲。

その気持ちが大きすぎて生まれる不安や逡巡も、きちんと認めて温めてあげようって思うことができる。

 

心襲う不安な事 想像したら一瞬時が止まる

温かい今を愛おしく思う事もあたしには出来ない

 

例えばあなたがいなくなったら あたしは死んでしまうのと

あなたをいつも引き留めてしまう

いつもあたしは

 

この辺は、俗にいうメンヘラ的な要素でしょうか…。

まあaikoジャンキーである以上、誰しも多少は持ち合わせてるのかもしれないな、、笑

 

出逢えた日を何度も思い出す 忘れる事なんて出来ないから

 

出逢った日、ではなく「出逢えた日」。

偶然といってしまえばそれまでなことも、きちんとすくい上げて大事にしたい。

 

 

過ぎてく日々にひとつひとつ 重ねる何気ないあなたとの時

これ以上のものはいらない

いつもあたしは

いつもあたしは

 

これ以上のものはいらない

aikoにそう言わしめるほどの幸せは、手の込んだサプライズや記念日といった特別なものではないのだ。

二人で過ごす中、圧倒的に多くやってくるのは特別でもなんでもない「ふつう」の日常である。

「ふつう」の日々を、どれだけ愛おしく思えるか。

この曲は、またその大切さにも溢れていると思えてならないのだ。

 

 

 

9.秘密

 

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さて、いよいよ終盤に差し掛かってまいりました。

通算8枚目のアルバム「秘密」より、表題作の 秘密 です。

 

 

この曲はもう、

 

「とにかく一回聴いてみてください!!!」

 

と、言いたい。

 

 

この曲なしに、aikoは語れない。

 

っていうくらい、

歌詞にも曲調にも歌い方にも、aiko的要素が濃縮されている曲。

 

 

ちょっと余談ですが、

秘密 の歌詞に込められた想いの重さと深さがすごーーーくわかる、

大好きなブログです。

 

diary.uedakeita.net

 

これ読んだときは感動しました。

洞察力がすごい。ほんでめちゃくちゃおもしろいです。笑

 

 

これ以上想いが募ったら

なんだか好きだけじゃ済まなくなりそうで

 

「好き」の向こうには一体なにがあるのか?

きっとそれはaikoにもわかっていないのだろう。だから怖い。

人を好きになるって、とてつもなく怖いことだ。

 

 

こうして出逢えた事も きっと決まっていた事

 

ここでもまた、「出逢った事」ではなく「出逢えた事」なんだなあ。

 

 

 

10.約束

 

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ラストは、アルバム「秘密」の最後に収録されている曲。

 

好きな人と別れてしまった曲です。

同じくアルバムの最後に収録されている 自転車 と、

どことなく似ているかもしれない。

 

イントロなしでいきなり始まる歌い出しに、まず心掴まれる。

歌詞全体が、まるで詩みたいな美しさ。

 

夏の雲が作る グランドに引いた白線の様な

石灰舞う瞬間

 

冬の雲は作る 細く切ない生糸で編んだ薄いストールの波

 

1番と2番のAメロでつくられる対比が本当に素敵。

きっと長い時間を共にした二人だったんだろうなあと思う。

「グランド」「白線」っていうワードからも、

わたしの中では高校時代を想起させられる一曲です。

 

あなたの斜め後ろにいた時いつも思い描いた

強く淡い明日

 

「強く」「淡い」という、一見対照的な二語が組み合わせられている。

でも、なんだかわかる気がするのだ。

たしかなもの。でも同時に、このうえなく不確かな相手の気持ち。

自転車 の ” 明日あなたはあたしの事をどう思っていてくれるだろう " 的な

漠然とした不安が、ここでも垣間見える。

約束 の中で、わたしがいちばん好きな歌詞です。

 

 

桜色の花火 朱色のコート

 

四季が表現されたaikoの歌詞の中でも、もっとも秀逸だといえるのがこれ。

「桜色」で春を、「花火」で夏を、

「朱色」で秋、そして「コート」で冬を表している。

ここからも、すべての季節を共にした二人の姿が

浮かんでくる気がしてならないのだ。

 

いつかまた逢える日が来るでしょう

その日まで必ず元気でいてね

 

次に逢う時はきっともう恋人同士ではないけれど、

大切な人であることに変わりはないからそう思うのだ。

 

 

 

 

さて、以上10曲ご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。

 

なんだかんだで結局、自分の思い入れや主観の強い解説になってしまいましたが(笑)

 

少しでも「この曲聴いてみよう!」とか、

または「この曲こんなところがあったんや!」、

もしくは「ここいいよなーーー!わかる!!」、

さらには(もうええわ)

…なんて、思ってもらえるきっかけになれば幸いです。

 

 

 

 言葉に言い表せない程の想いの方がきっと多いよ

 

言葉の力を心から信じているわたしでさえ、

 

本当に好きなものとかすきな人とか、

打ちのめされるほどの衝撃を前にするたび

いかに言葉が無力かを知る。

 

とてもじゃないけど、言い表せない。

それが好きであればあるほど、

すごいと思えば思うほど。

 

それでもわたしにとっては言葉がほとんど唯一の手段だから、

なんとか言葉にしたくって、いつも不格好にもがいています。

 

想いを言葉で伝えたい。

どうか伝わってほしい、って泣きそうなくらい切実に思う。

 

 

aikoはめちゃくちゃ多才な人やけど、

中でも「言葉」をすごく大切にしてるんやなあっているのが

ひしひしと伝わってくるから大好きです。

 

 

 

最後ちょっと話がそれちゃいましたが、

ぜひあなたもaikoの沼へ、おいでませ。

 

 

長いのに読んでくださって、

本当にありがとうございました!(^O^)

 

 

裏切られてもずっと好き

 

人混みの中に紛れていても、

目立たない片隅にひっそり佇んでいても、


彼が視界の端に入るだけで、わたしはどうしてもそこを素通りすることができない。

 

思わず足を止めて近寄り、そっと手をふれる。


時に思わず顔がほころぶほどやさしく、

でも時には、拒絶するかのようにかたくなで。

そんなときはかすかに落胆するものの、
やっぱり大好きな気持ちは変わらない。

 

 

あれはいつのことだろう。

確か、わたしが小学生くらいだったと記憶している。
出会いは、母を介してのことだった。

 

はじめは、どうしても苦手だった。

まだ早熟だった彼のことを、わたしはなんだか青臭いと感じていた。

子供心に、好きにはなれないと思った。

 

 

それから月日は流れ、わたしが高校生になった頃のこと。


ずっと忘れていた、その彼と再会した。

 


あまりの衝撃に、わたしは目を見張った。

 

彼は、こんなにもやさしかっただろうか。

こんなにもやわらかく、多様な表情を見せるのだっただろうか。

 

頑強な見かけとは裏腹に濃厚で、くせがなく、
主張しすぎないのにたしかな存在感に溢れている。

 


たちまちわたしは、夢中になった。

 

毎日だって構わなかった。

飽きることなんてないと思っていたし、事実それは今も全く変わっていない。

 

わたしは彼を、愛している。

 

 

しかし、再会の喜びも束の間、

彼は時々わたしにつらく当たった。


わたしがどんなに期待を込めて手をふれても、
芳しい反応は得られないことは今でもしばしばである。

 

自分の殻に閉じこもったみたいによそよそしい時もあれば、

複雑に絡み合い、わたしに付け入る隙を与えない時もある。

 

そのたびわたしは、ぎゅっと唇を噛みしめる。

 

こんなに好きなのに。

愛しているのに。

 

どうしてちゃんと、熟れていないの。

どうしてこんなに、筋張ってるの。


外見からは判断しきれないから、
裏切られた経験は数知れない。

 

罪のない彼に、見返りを求めてはいけない。

そう言い聞かせるもやっぱり寂しくなってしまう。


だって、こんなに好きなんだもん。

 

 


しかし、だからといって
この想いは一ミリも変わらない。

 

たとえ固い時があっても、

筋張っている時があっても、


これからもずっと愛し続けようと心に誓った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(注: 上記はすべてアボカドの話です)

 

「好きだから、あげる。」

 

ぼろぼろ泣きながら本を読んでいると、

「ピーッ!ピーッ!」

という遠慮のない音がして、いきなり現実に引き戻された。

 


りんごのケーキが焼けたのだ。

本に夢中になるあまり、すっかり忘れてしまっていた。

 


布巾を手に取り出してみると、表面が香ばしく色づいていてなんとも美味しそう。


うんと顔を近づけて、しあわせな匂いを独り占めする。

素朴なたまごの風味がやさしく香り立つ。


焼きたての匂いが体いっぱいに広がっていくこの感覚、至福そのもの!

 


呆れるほどずぼらで不器用で、丁寧とはおよそ程遠い生活をしているわたしだけど、
かんたんなお菓子や料理を作るのは大好き。

(ただしその時のやる気や気分による)

 

室温に戻したマーガリンをよく練り、そこへお砂糖をすり混ぜる。

といた卵を少しずつ加えながら混ぜ合わせていくと、粘りともとろみともいえない感覚が、だんだん生地にまとわりついてくる。


自分の手の中で少しずつ色を変え、形を変えていくふしぎ。
この手順が、とても好きだ。

 

自分だけのためだとつい手抜きしてしまいがちな「はかる」「ふるう」といった一手間も、すきな人のためなら省かない。

誰かのことを想って作る時間は、
わたしにとっての幸福そのものなのである。

 

 

「好きだから、あげる。」


ただそれだけの理由で何かをあげたり貸したりできる人がいるのって、
めちゃくちゃにしあわせなことだと思うのだ。

 

喜んでもらえるかどうかの不安はつきものであるにしても、

「余ってるから」
「たまたまもらったから」

なんて言い訳をしなくてもいい。

 

食べてもらいたい。

読んでほしい。

喜んでもらいたい。

 

たったそれだけの理由で動いたっていいんだってこと。

それをそのままぶつけたって困られない関係にあるっていうこと。


奇跡みたいに嬉しいことだなあと感じる。

 


相手が好きかどうかわからないものをあげたり貸したりするのには、どうしたって勇気がいる。

だって、押し付けになってしまうのが怖いから。

 

もちろん相手が誰であれ、行動すること自体に意味があるとは思っている。


でも、

怯まずにそれができる人に出会えるのは、とっても素敵なことだと思うのだ。

そしてそれは、恋愛に限ったことでない。

 


わたしは、全然多くなくていい。


ケーキを食べてくれる人然り。

素敵な本を貸してくれる人然り。


自分にとってそんな人がいてくれるのだということを、心の底から嬉しく思う。

 

 

「わたしはあなたを大切に思っている」
今、そばにいる大切な人に、わたしも伝えていこう。日々、新しい気持ちで、いつでも、何度でも。

『片想いさん』/ 坂崎千春

 

ノスタルジックはたまにでいい。

 

大学からの帰り道、

家のすぐ近くの商店街に、なにやら赤い光がたくさん見える。


そして、尋常じゃない数(普段比)の人の波。

 

商店街のお祭りだ。


21時ごろだったのでだいぶ終盤に差し掛かっていたけれど、
お祭りならではの浮かれた空気と賑わいは、まだそこらじゅうに漂っている。

 

金魚すくいや射的などのささやかな露店もちらほら目につくが、
夜店の大部分は商店街のお店が出しているものだった。


立ち飲み居酒屋が揚げ物とビール、
カフェがコーヒーやジュース、
チョコレート専門店がいちごチョコ、といった具合。店先で売っているあの感じ。

そのほかにもわたがしやおもちゃやポテトなど、
子どもが間違いなく飛びつくやつが目白押し。

 

家族づれはもちろん多くて、制服姿の高校生もちらほらいたけれど、

圧倒的に多かったのが、小学生&中学生のグループだった。

 

わかるーーー!って思った。

地域のお祭りって、小・中学生にとっての一大イベントやもんね。

 


おもちゃの剣を振り回しながら走っていく男の子たちや

真っ黒に日焼けしててもちろん化粧っ気もないけれど
「あー、めいっぱいのおしゃれしたんやなあ」ていう女の子たちを目の当たりにして、


年間360日くらい部活に明け暮れていた中学生の頃
地域のお祭りによく行っていたことをふと思い出した。

 

夏になると、学校近くの神社や公園に夜店が並ぶささやかなお祭りがいくつかあった。

 

お祭りなら、部活終わりでもいける……!


とにかく娯楽とおしゃれをする機会に飢えていたわたしたちは、
部活終わりに一旦帰って着替え、こぞっておしゃれしてはそんなお祭りに行っていた。

 


無駄に食べる。

とにかく食べる。


使う機会がないために、持て余していたおこづかいでここぞとばかりに買い食いし、

ぬるい夜の中で輪になっておしゃべりしたり、

知り合いを見つけるたびに、きゃーって走り寄ったりして。

 

当時好きやった男の子も来てて、

話しかけられないわたしの代わりに、
友達が隠し撮りしてくれたりしたなあなんていう
ちょっとアレなエピソードもふと思い出した。

 

帰ったあと、買ってもらったばっかりの携帯で一生懸命メールしたりして。

その人からの着信だけ、ディスプレイの表示色と着信音を変えたりして。

 

赤やったわー。

EXILEやったわーーー。


とか、今でも覚えてるもんですね。鳥肌。

 

 


ともあれ、

地元のお祭りならではのノスタルジックな雰囲気あふれる空間であった。


地域も規模も違えど、

あの空間に流れる独特な空気感って、やっぱり似通ったものがあるんやな。


商店街、全然まだまだ現役やんって思ったよ。

 


ただ、わたしが商店街を通ったのはノスタルジーを感じるためじゃなくて、

その先のスーパーで晩ごはんを買いたかったからなんやな。

 

まあそんな気はしてたけど、
なんっにも残ってないですよね。


そして店内に溢れる中学生に辟易し、
何も買わずにすぐ飛び出した。

 

商店街とは反対の道を通り、

リアリティを噛みしめながら帰路につきました。

 

ノスタルジックはたまにでいい。