わたしらしさに彩りを。

日々のよしなしごとを綴ります。食べることとaikoと言葉をこよなく愛する女子大生。

読書日記

そして生活はつづく

重い体を引きずるようにして起き上がり、ふと鏡をのぞくとぎょっとするほど顔が土気色だった。 不健康という言葉をそのまんま具現化したような色。 たっぷり寝たにもかかわらず、目の下には落ちくぼんだような影ができ、頬はげっそりとこけている。 と言いた…

蜜蜂と遠雷

読み終えた時に感じたのは、 なんとも言えぬ深い歓びと 負けず劣らず、どっしりとした疲労感だった。 「蜜蜂と遠雷」/ 恩田陸 直木賞と本屋大賞の史上初ダブル受賞に輝いた、言わずと知れた話題作である。 芳ヶ江国際ピアノコンクールを舞台にして、 才能も…

いつも旅のなか

エッセイが、好きだ。 特に、日々の営みやよしなしごとを、丁寧に淡々と描いたものが好きだ。 そういうものを、寝る前に2〜3編読むのが至福の時である。しかし今回久しぶりに、そんなもんじゃ読みやめられなくなるエッセイに出逢ってしまった。 図書館で借り…

うしなう、はじまる

最近読んだ本たち。 「かわいそうだね?」 綿矢りさ「君がいない夜のごはん」 穂村弘「世界から猫が消えたなら」 川村元気「眠れる美女」 川端康成 普段読まない作家を意識して適当に借りてみたのだけれど、わりとどれもおもしろかったので嬉しかった。 特に…