わたしらしさに彩りを。

日々のよしなしごとを綴ります。食べることとaikoと言葉をこよなく愛する女子大生。

ノスタルジックはたまにでいい。

 

大学からの帰り道、

家のすぐ近くの商店街に、なにやら赤い光がたくさん見える。


そして、尋常じゃない数(普段比)の人の波。

 

商店街のお祭りだ。


21時ごろだったのでだいぶ終盤に差し掛かっていたけれど、
お祭りならではの浮かれた空気と賑わいは、まだそこらじゅうに漂っている。

 

金魚すくいや射的などのささやかな露店もちらほら目につくが、
夜店の大部分は商店街のお店が出しているものだった。


立ち飲み居酒屋が揚げ物とビール、
カフェがコーヒーやジュース、
チョコレート専門店がいちごチョコ、といった具合。店先で売っているあの感じ。

そのほかにもわたがしやおもちゃやポテトなど、
子どもが間違いなく飛びつくやつが目白押し。

 

家族づれはもちろん多くて、制服姿の高校生もちらほらいたけれど、

圧倒的に多かったのが、小学生&中学生のグループだった。

 

わかるーーー!って思った。

地域のお祭りって、小・中学生にとっての一大イベントやもんね。

 


おもちゃの剣を振り回しながら走っていく男の子たちや

真っ黒に日焼けしててもちろん化粧っ気もないけれど
「あー、めいっぱいのおしゃれしたんやなあ」ていう女の子たちを目の当たりにして、


年間360日くらい部活に明け暮れていた中学生の頃
地域のお祭りによく行っていたことをふと思い出した。

 

夏になると、学校近くの神社や公園に夜店が並ぶささやかなお祭りがいくつかあった。

 

お祭りなら、部活終わりでもいける……!


とにかく娯楽とおしゃれをする機会に飢えていたわたしたちは、
部活終わりに一旦帰って着替え、こぞっておしゃれしてはそんなお祭りに行っていた。

 


無駄に食べる。

とにかく食べる。


使う機会がないために、持て余していたおこづかいでここぞとばかりに買い食いし、

ぬるい夜の中で輪になっておしゃべりしたり、

知り合いを見つけるたびに、きゃーって走り寄ったりして。

 

当時好きやった男の子も来てて、

話しかけられないわたしの代わりに、
友達が隠し撮りしてくれたりしたなあなんていう
ちょっとアレなエピソードもふと思い出した。

 

帰ったあと、買ってもらったばっかりの携帯で一生懸命メールしたりして。

その人からの着信だけ、ディスプレイの表示色と着信音を変えたりして。

 

赤やったわー。

EXILEやったわーーー。


とか、今でも覚えてるもんですね。鳥肌。

 

 


ともあれ、

地元のお祭りならではのノスタルジックな雰囲気あふれる空間であった。


地域も規模も違えど、

あの空間に流れる独特な空気感って、やっぱり似通ったものがあるんやな。


商店街、全然まだまだ現役やんって思ったよ。

 


ただ、わたしが商店街を通ったのはノスタルジーを感じるためじゃなくて、

その先のスーパーで晩ごはんを買いたかったからなんやな。

 

まあそんな気はしてたけど、
なんっにも残ってないですよね。


そして店内に溢れる中学生に辟易し、
何も買わずにすぐ飛び出した。

 

商店街とは反対の道を通り、

リアリティを噛みしめながら帰路につきました。

 

ノスタルジックはたまにでいい。